介護職に対する誤解について

意義のある仕事であることを理解する

介護職というのは、高齢者が大切にしていることや日常生活をサポートする仕事です。老化による身体機能の低下や病気などによって、今まで大切にしてきたことができなくなってしまうのは非常に悲しいことです。そういったことのお手伝いをするのがこの仕事に求められる役割です。例えばそれが入浴・食事・排せつといった毎日の行為であり、これらをサポートするのは人としての尊厳を守るために必要なことです。しかしそれだけではなく、ちょっとした外出や趣味などの活動、愛する家族に会うといったことでも、一人だけで行うのが難しい高齢者がいます。そういった大切なことができないままにするのではなく支えていくことが本来持っている役割なのです。表面的なイメージではなく、きちんと意義のある仕事だということをまずは理解しなければなりません。

こういった誤解をされている

では具体的にどのような誤解をされているのかという点についてですが、仕事に対する誤解として多いのが「介護を必要な人のお世話をするだけ」であるというイメージです。介護職の役目は「自立支援」であり、生活のお手伝いをしながらも高齢者自身が前向きに自分らしく生活していけるように導いていくことが本来の目的です。
次に給与に対する誤解として、「給与が低い」というイメージを持っている人が多いです。しかし、介護職は資格を取得してスキルアップを図ることで給与を含めた待遇を良くしていける仕事です。明確な目標を立てて努力していけば、働きながらでも資格を取得してキャリアアップを実現できます。
そして最後が、労働時間に対する誤解です。「長時間労働を強いられる」というイメージを持つ人が多いようですが、実際には介護職に就く半分以上の人が1週間のうちに残業をすることはほとんどないという統計データがあります。そのため、プライベートを大切にしながら働くことができます。

イメージ先行になっている

人間と言うのは、自分の目で見て体験しなければ本来の意味で物事を判断することはできません。例えばテレビで活躍するアイドルをみて「毎日楽しそうな生活でうらやましい」と思うかもしれませんが、実際には裏で血のにじむような努力をしています。しかし、彼らのそういった泥臭い部分は表には出てきませんし、彼ら自身も出そうとしません。介護業界で言えば、メディアによって取り上げられるのはネガティブなところだけであることが多いです。そのため、そのままマイナスな印象で受け取ってしまうかもしれませんが、実際には働いている人の多くがやりがいをもって活躍していることを忘れないようにしましょう。